おにぎり型から発光タイプまで。「国道」のレア標識
【毎月20日更新】世にも奇妙な道路標識 第10回:国道標識にもレアがある
国道標識バリアント
国道標識には変種も存在する。下に示すのは、交差点に設置されるタイプの標識で、その形状から「そとば」と通称される。単独の国道標識には、番号のほかに「国道」「ROUTE」の文字が入っているが、そとばには番号が入っているのみである。また、路線名や愛称が書き込んであるものと、無地のものとがある。
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写真を拡大 国道130号にはそとば標識が設置されている
「そとば」は別にレア物ではないが、下に示すような四角いプレート内に国道標識をプリントしたタイプは、間違いなくレア品だ。他の標識では時折こうした変種が見られるが、国道標識では宮城県仙台市と、静岡県静岡市に存在しているのみだ。
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写真を拡大 仙台のプレート内おにぎり
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写真を拡大 静岡のプレート内おにぎり
もうひとつ、発光する国道標識というものもある。中に蛍光灯が仕込まれていて、夜になると点灯するタイプだ。東京在住の方にはおなじみかもしれないが、実は都心部にしか存在しない珍品だ。
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写真を拡大 秋葉原駅付近の発光標識
だがこちらのタイプはもはや製造されていないらしく、どんどん通常の標識に入れ替えられている。最近では反射材の進歩によって、通常の標識でも夜間視認性のよいものが普及しているから、わざわざ蛍光灯などで光らせる必要はなくなっているのだろう。標識の道は一期一会を何度も書いてきたが、これなどもあと数年もすれば消滅するかもしれない。忘れずにゲットしておきたい一品である。